私は自分の子を、放課後等デイサービスに2か所通わせています。
放デイに関しては、小1から現在まで何か所か通ってはやめを繰り返しました。
全部兼ね備えた理想的なところはなかなかありません。
あと、求めすぎてもいけません。習い事感覚、学童感覚くらいがよいです。
習い事と言ってしまうのには、結構な補助金が投与され、公益性が高い法律に基づくサービスなので、私自身も当初は、放デイ選びに苦慮しました。
ところで、放課後等デイサービスとは
「児童福祉法第6条の2の2第4項の規定に基づき、 学校(幼稚園及び大学を除く。 以下同じ。) に就学している障害児に、授業の終了後又は休業日に、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進 その他の便宜を供与することとされている。」
とあるとおり、法律上は単なる預かり施設では、だめなのです。単なる預かり施設の放デイはなかなか少ないかもしれません。施設ごとに特色を出して、何かに取り組ませていることだと思います。
でも、じゃあ実際何をもって、生活向上能力訓練や社会交流といえるのか、実際の運用は、さまざまで、この解釈も、施設や親御さん次第なところもあると思います。もちろん、法定の職員数などの形式的要件を満たしての話とはなりますが。
私が主観的に「習い事感覚」とライトに書いたのは、この法律を親が厳しく解釈して欲張りすぎると、裏切られた気分になるということとです。建前は「生活能力の向上等」なのですが、運用する側は、そこは解釈を広げて、気軽に考えてね、ということです。これは、あくまでも私の体験談で、当初の私の解釈と放デイ側の意識に隔たりがあると感じたことが多かったためです。
あと、一般的な習い事もそうだと思いますが、何が子の成長につながるかわからないし、ある程度長い目で見る必要もあるということからです。習い事だって、親の意向ではじめさせたり、子の意向でも辞めたいと言ったり、続けたり辞めたり様々ですよね。
まず、自分の子の特性と、どういう特色の、どういう子が通うところがよいか、このマッチングは重要です。不随する要素(空きのある曜日や時間、送迎の可否、職員の専門性、フィードバックなど職員との垣根が低いか、エキストラの費用、イベントの有無など)も要確認です。どれほど理論立てて考えても、最後はフィーリングが決め手だったりもしますが。
あと、人気のある施設は、空き待ちとなっていたりします。
ちなみに私は、いわゆるセルフプランでした。相談支援員をつけず、自分でサービス等利用計画を作成し、通う施設をどこにどのように通わせるかを決め、契約するまでのコーディネーションが必要となります。
私の場合、息子が自閉症ということと、運動神経が苦手ということ、発達障害は運動が必要などという知識を得て、はじめは運動系の放デイに通わせていました。が、今は紆余曲折へて、SST系とアート系に落ち着いています。
特色を大きく分けると
時間が、
①長時間預かり型と、②短時間型にわかれます。
またその内容は、
❶運動系(OT系やスポーツ系ダンス系などに分かれる)
➋学習支援系
❸工作やクッキングなどの作業系
❹アート系
➎SST系
❻プログラミングなど取り組む系
❼好きなことをする系
➑イベント参加系
❾語学系
❿❶から❾のミックス系
などなどあります。まだあれば教えてください。
このうち息子が通っていた、いるのは、
❶、➋、❸、❹、➎、❿です。
経験から、一つ大きなポイントは、宿題をやらせるかどいうか、というところです。
(属する学校やクラスによって宿題のない子、
宿題があっても自分から率先して取り組む子、
いざ取り組んだら早い子は、考慮の対象外でしょう)
だいたいの施設は見学の段階で、「宿題させますよ~」と言われます。
ただ、うちの息子は、自分から進んで宿題しませんし、
書字に苦労し、集中が途切れます。
だから、かなりの強制力をもって、取り組ませないとやりません。
カリキュラムがちゃんとある放デイは、カリキュラムを優先するので、
宿題まで手が回らない場合が多く、本人の意志に反して宿題させるのは、
大げさにいうと権利侵害になるので、こちらとしても強く言えませんでした。
結果、帰宅後、18時をすぎて宿題しなければならず、それはそれで大変でした。
そこでこの場合、上の➋学習支援系や、HP上に「宿題を優先させます」と
記載のあるところがよいでしょう。
ただ、➋のような放デイは、毎回宿題は必ずしてきていましたが、
療育にまつわる具体的な取り組みはあまりなく、
宿題させたら後は自由時間というところでした。
あと、通っている子の特性も知る必要があると思います。
特にグループで作業したりするところは、似たような精神年齢、
似たような特性、趣味の子がいる方が刺激が大きいと思います。
子のタイプでいうと、危害を加えるタイプかどうかというところは
予め見学時などで伝えておくところだとは思います。
実際、他害傾向のお子さんを避けて下さいと、
直訴されている親御さんもいました。
うちの場合、息子は受け身タイプで、不穏なときありますが、
人に危害を加えることもないだろうということで、想定外の事項でしたが。
デイによっては、そういうタイプのお子さんを受け入れていないところ
もあったり、曜日を工夫したりしているので、
どういった特性の子がいるか、確認が必要でしょう。
以下、どんどん私の個人的経験を、追加していきます。
❶の運動系は様々で、
常時OTの先生などを配属して、ボルダリングやトランポリンなどで
専門的に室内で体を動かせる施設や、
ある程度運動ができる子は、外でサッカーなどのチームプレーにとりくむところ、
ダンスをする施設などもあります。
息子が短期間通っていたところは、登山する施設でした。
登山といっても、緩やかな山道を往復して計2キロほど歩行するところでした。
やはり、体幹を鍛えるところは、脳への良い影響があるのが定石ということや、
発散もできることから、子の特性に応じて、できることをさせたらよいでしょう。
❸作業系は、読んで字のごとく毎回工作やクッキングなどします。
グループでコミュニケーションを鍛えつつ、取り組んだり、
個人で没頭したり、それぞれですが、作品を持ち帰り、
一定の達成感はありました。
工作系は、保育士さんが配属されているところが多いです。
図工のような微細運動を放デイでやると考えればよいかもしれません。
ちなみに、息子が通っていたところは、材料の経費のかかるところでした。
❹のアート系は、息子が今通っているのですが、
ピアノや歌などの音楽療法や、絵を書いて展示会に出したり、
実際にピアノの発表会があったりして、達成感を味わえるし、
注目されることで主役感を味わえたりします。
通っているのは女の子が多いです。
当初は選択肢の外にあったのですが、私としては意外にも気に入っています。
習い事としての要素がかなり強いかもしれません。
ただ、某精神科医you tuberさんによると、
発達障害の人のコミュニケーション向上術で、
会話は内容そのものより、相手の言うリズムやメロディに合わせる
ことが、好印象を与えるらしいので、
リズム感や音感を鍛えることは会話術向上に一役かい、
意外な角度から療育的要素が見込めるかもしれません!
➎のSST系はソーシャルスキルトレーニング、ということで
自閉症児にとっては、療育要素が強いところかもしれません。
今現在息子は某大手Lに通っていますが、
3、4人のグループに先生一人ほどで、
伝え方の練習をさせたり、ゲームにとりくんだり、
私としては、実際の効果はともかく、
一番療育といえる療育だなあ、と思っています。
某Lは、1時間のレッスンですが、
預かり型でしているところもあります。
私が、お話できるのはこんなところですが、
これからまだ、他の要素の放デイも通うかもしれないし、
もう放デイに通わせないかもしれないし、
それぐらい、気軽に考えています。
以前は、送迎してくれて、療育して、宿題させて、フィードバックも受けてと、
欲張っていましたが、なかなかずべてを満たすところはありません。
働いている方は学童感覚の方もいらっしゃるようです。
まずは、放デイの謳い文句に惑わされず、
納得ゆくまで見学することです。
多忙な施設は、この見学自体の時間も1時間ほどで、
じっくりさせてくれませんが、
そういったところは、普段もなかなか質問しにくかったりします。
でも、習い事だったら、そんなもんだよね、とやはり
習い事感覚がしっくりくるというのが、実情ではないでしょうかね。